生命力に満ちた無農薬・無肥料栽培
私たちが目指しているのは、「自然と調和する農」です。
農薬や化学肥料には頼らずに、
土・水・風・太陽──自然の力を信じて、その巡りに寄り添い、支えられて作物を育てています。
それは、自然に生かされていることへの感謝と
当園の春ウコンを口にするすべての人の健やかさを願うまっすぐな気持ちから始まっています。

土とともに生きるという選択
私たちの畑では、「自然に逆らわない」というシンプルな考えを大切にしています。
それは、農薬や化学肥料に頼らず、自然がもともと持っている力を信じて、作物を育てていくということ。
でも、それは“無農薬”や“オーガニック”という言葉では語りきれません。
たとえば、雑草の種類や生え方、虫たちの生息状況、土の匂いや葉の色
さまざまな「畑の今」の状態を観察しながら、自然の声に耳を澄ませる。
そうやって日々、植物の小さな変化に寄り添っていくことで、私たちは“育てる”というより“共に生きる”という意識で畑に立っています。
手を加えすぎず、自然のままに育った作物は、特別な味や香りがあるわけではないかもしれません。
けれど、余計なものを足さないからこそ、そこには自然の恩恵と私たちの想いが詰まっています。
食べる人の健やかさを思いながら、この健やかな大地の土を次の世代にも残せるように。
そんな未来を見据えた“農”を、私たちは日々続けています。
ごあいさつ
はじめまして。
天杜自然農園の園主、中村久美と申します。
北海道で生まれ育った私は、子どもの頃から自然に囲まれて過ごしてきました。
祖母のビート畑や親戚の牧場で過ごした時間、
山菜や薬草を摘みに出かけた思い出――
その一つひとつが、今の私の暮らしの原点になっています。
10代から20代にかけては都会で暮らし、さまざまな仕事を経験しました。
そこで改めて気づいたのは、「自然の中で生きること」の尊さです。
慌ただしい日々の中で立ち止まったときに、私本来のリズムを取り戻すには、自然と寄り添う暮らしが欠かせないのだと心から思いました。
「自然と共に生きながら、社会に貢献できることは何か」
その問いを繰り返すうちに、たどり着いたのが農業という道でした。
土の声に耳を澄ませ、植物の力を信じ、命の巡りの中で生きていく。
それは、私にとって心地がよく、無理のない生き方です。
農業は、自然が発する小さなメッセージに気づき、その一つひとつと丁寧に向き合う営みだと感じています。
作物はただ育てるものではなく、私たちの姿勢や心の在り方が映し出されるもの。
だからこそ、急がず、焦らず、誠実に畑と向き合っていきたいと思っています。
この小さな農園からお届けするものが、どなたかの日々にそっと寄り添い、心や身体がふっと緩むひとときをもたらすことができたなら、
それほど嬉しいことはありません。
